梨本卓幹

1995年長野県千曲市に生まれる。
幼少の頃よりヤマハ音楽教室にてピアノと作曲を学ぶ。東京音楽大学付属高等学校ピアノ演奏家コースを特待奨学生として優等賞で卒業。その後東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を卒業し、現在はハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽院の修士課程に在籍。Stipendium Hungaricum奨学金生。
TrioRoppi、梨本宮里ピアノ・デュオ、市川市文化振興財団フレッシュアーティストバンクに所属。
これまでにピアノを松橋千恵、武沢洋、篠井寧子、斎藤雅広、西川秀人、岡田敦子、横山幸

記事一覧(20)

ハンガリー語ってどうしてるの?

みなさんJó napot! (こんにちは)今日はみなさんの疑問「ハンガリー語喋ってるの?」「勉強してた??」という部分について書こうと思います!未知の言語:ハンガリー語語学を新しく習得するときって、「あ、これはあの言語でいうところのこれか!」という気付きって結構あると思うんです。英語で牛乳のことはmilk。ミルクですね。ドイツ語だとmilch。ミルヒ。とか。 英語日本語間でも、カタカナ語で浸透している言葉はなんとなく英語にしたときにわかりますよね。コンサート、ペン、テレビ。しかしながらですよ。ハンガリー語は、ほぼほぼ音や文字面からの予測ができません。例えば。・ピアノ:zongora (ゾンゴラ)・ヴァイオリン:hegedű (へげどぅー)・牛乳:tej (テイ)ね???最初ピアノのことをゾンゴラと呼ぶって聞いたとき、その厳つさに笑い転げた記憶があります(転げてはない)日本で勉強してた??そんな難しい言語なんだから、日本で勉強してたんでしょ?留学先に選ぶくらいだし。とお思いでしょう。白状します。全くもって、何の単語も、挨拶も、ABCの発音の仕方さえも、予習せずにハンガリーに来ました\(^o^)/まぁ、リスト音楽院への留学には、ドイツやフランスと違ってハンガリー語を話せる必要性はないので、それまで触れる機会がなければ当然の結果といえばそうなんですが。なのでハンガリーに来てみてようやく、「これは、やばい。何もわからない。買い物が、できない」となったわけです。扉を押すのか引くのか、出口なのか入り口なのかさえ分かりませんでした。じゃあどうしたのかもちろん、そんな状態じゃぁ、さすがにまずいぞと思ったわけです。学校の授業やレッスンは英語でできるとはいえ、買い物するときレストランに入ったときにコミュニケーションが取れないのはまずい、と。しかしそこは日本人留学生も多いリスト音楽院。ハンガリー語弱者の救世主、「日本人の先生によるハンガリー語の授業」が存在するのです!こんな教科書を使って勉強します。

リスト音楽院受験譚〜筆記試験〜

リスト音楽院の修士課程のための現地受験を数回に分けて書き綴っていますが、今回は実技試験をパスした人が受ける筆記試験についてです。実技試験についてはこちらの記事をどうぞ〜▷リスト音楽院受験譚〜演奏試験本番〜どんな問題がでるの?大きく分けて4つの問題というか試験が出ます。1.楽曲分析2.イントロドン3.用語問題4.和声課題こういう問題が出る、というのはどこかを調べれば書いてあったようなのですが、僕は何故か見つけることができず、内容を知ったのは当日の朝でした(恐怖)◯楽曲分析古典派のソナタの楽譜を受け取り、何でもいいから楽譜に書き込んでいきます。ソナタ形式の様式やら、音の構成やら、とにかくアナリーゼをしていきます。英語で。アナリーゼを今までがっつりやったことがない人は要注意ですね◯イントロドンイントロドンといっても、本当に曲の出だしが出るわけではありませんでした。試験官の先生が選んだマニアックな曲たちのテキトーな部分をスピーカーで聞かされ、曲名や作曲者、時代、その他何か分かることを書いていきます。英語で。僕のときはほんっっっっとうにマニアックな選曲で、現代曲が好きな僕ですら「なんだこれ??????」という曲ばっかりでした。◯用語問題その名の通りで、楽語や記号、曲名や形式といった音楽の専門用語についてどんな意味か書く問題です。英語で。けっこうちゃんと勉強しておかないと泣きます。◯和声課題バス課題を解きました。そんなに複雑な問題ではありませんでしたが、日本の「芸大和声」とか「島岡和声」と呼ばれる和声を勉強してきて、フランス和声のような数字で和音を表すことに慣れていないと大変です。また、ハンガリーでは上三声をまとめて書くのが主流だそうで、その辺りも戸惑いました。

リスト音楽院受験譚〜演奏試験本番〜

リスト音楽院の受験シリーズ、今回は演奏試験の本番編です。僕のとき(2018-19のゼメスターの受験)の受験課題は・バロック作品・古典派のソナタ・自由曲これらで45分ほどのプログラムとなっていて、僕は以下のように選びました。・バロック作品  J.S.Bach 平均律クラヴィーア曲集第2巻 第4番 Cis-moll BWV.873・古典派のソナタ  Beethoven ピアノ・ソナタ第23番 f-moll「熱情」 Op.57・自由曲  Chopin ピアノ・ソナタ第3番 b-moll Op.58一応時間は45分くらい、というふうに書かれていましたが、だいたい55分くらいありますねこれ笑 ただ、受験ではそんなに弾きませんでした。人によっても若干のバラツキはありましたが、20分強というところでしょうか。会場はリスト音楽院の小ホール「Solti Hall(ショルティ・ホール)」。このときは前日までにそれぞれ30分のステージリハーサルの時間が与えられたのですが、僕はというと、学校側の何かしらのハプニングによって前々日に組まれていたリハーサルが消し飛ばされまして、試験当日の朝8:00からのリハーサルとなったのでした。※ホールリハーサルの他に、試験期間中は1日4時間グランドピアノのある部屋を使わせてもらえました。試験が始まる前に受付をします。といっても「来たよー」と名前と曲目の確認をするだけです。その時点で演奏する順番がほぼわかります。(ほぼ、というのは棄権する人がいるから。)というか、その時点まで演奏順が分かりません。分かるのは試験の開始時刻だけ。順番が来るまでは本館(ホールのある館)の3階にあるレッスン室で練習ができます。これ、受付したあとしれーっと早い者順なんですが、他の受験生とお互い助け合いました。そして注意するべきことですが、順番が来ても基本的に誰も呼びに来ません。この時点で一人あたりどのくらいの時間弾くのか分かっていないので様子見と感覚による賭けです。僕は予想よりもだいぶ早く出番が来て、他の受験生が呼びに来てくれました(ありがとう)。