滞在許可証の延長手続きinBUDAPEST

海外生活を送る上で欠かせない身分証明証が「Residence Permit」つまり滞在許可証です。

今回は進学における延長手続きをしたので、そのことをまとめます!


まず、滞在許可証って??

軽く知識をまとめます。

海外において自分の身分を証明するというのは案外難しいこと。

しかしそれを証明する強力なものがパスポートと、滞在許可証(または永住許可証)です。

だいたいどの国においても、外国人がその国で暮らすためには「滞在許可」を証明する書類が必要です。「ビザ」と呼ばれたりすることもありますが、先日大使館にメールで質問したところ、「ビザ」と「滞在許可証」は別物であると判明しましたので、ここでは使い分けたいと思います。


ビザ(VISA)とは

ハンガリーに長期滞在目的で入国する際に必要になるもので、東京にある駐日ハンガリー大使館で申請・取得します。

ビザは,ハンガリーに入国した時点で失効するため、入国後、ビザで滞在できる期間(通常30日)内に移民局に対して滞在許可証を申請&その交付を受けなければいけません。そうすることで、ハンガリーで長期間滞在することができるようになります。


滞在許可証(residence permit)とは

また、ハンガリー語ではTartózkodási Engedélyと呼ばれる「滞在許可証」は、ハンガリーにおける滞在資格(学生・就労等)を証すると同時に、再入国許可の役割も持つもの。つまり、滞在許可証の有効期間内であれば日本とハンガリーを何度でも往復することができます。



え、でも旅行でそんなものいらなかったよ?

観光や出張といった短期滞在においては、いわゆる「観光ビザ」というものが必要です。でも海外旅行やセミナーに行ったことのある方たちは「そんなもん発行した覚えないぞ?」と思うでしょう。

そう、日本のパスポートはなかなか素晴らしくて、多くの国に対して「観光ビザ」をわざわざ発行しなくてもいい、という免除がなされているのです!


そしてヨーロッパの多くの国々が加盟している「シェンゲン協定国」(ヨーロッパの多くの国々をひとつのエリアとして扱う協定。詳しくは省略。)との間においては、「ある180日間のうちの90日間」はそのようなビザがなくても自由に出入国できるとされています。(労働は除く)


つまり180日以上滞在する「留学」をする場合、滞在許可証の発行が欠かせないのです!



閑話休題

と説明が終わったところで本題。

ハンガリーの場合は現地に行かなくても「滞在許可証に切り替えるためのビザ」の発行が可能なのです。しかし、留学前にまぁいろいろあって間に合わず、僕の滞在許可証は2018年の8月末にハンガリーで発行しました。リスト音楽院が始まるのが9月なので、そのちょっと前に入国し、すぐさま移民局に申請に行った形になります。

(本当はそのときのことを書きたいのですが、初海外生活の開始とあってバッタバタ&ぐっちゃぐちゃだったせいで記憶が定かではないので今回は許してください・・・)


そして、僕の滞在許可証の有効期限は2020年7月31日でした。

夏はコンサートがあるので日本に帰国しなければなりません。このまま日本に完全帰国するなら放っておいて問題ありませんが、もう一年リスト音楽院で学ぼうと考えていた僕にとって滞在許可証が失効するということはブダペストに戻ってこれないことを意味します。

特に当時はコロナで出入国が厳しく制限されているような日々。(当時、駐日ハンガリー大使の方々ですらいつハンガリーに戻れるかわからないような状況だったようです。)

ちゃんと手続きしておかないと路頭に迷うことに!!ということで申請手続きをしたわけです。



滞在許可証の延長申請の選択肢

単に滞在許可証を延長したい、と言ってもいろいろやり方はあるわけですが、大きく分けるとこの2択です。


 ①有効期間内、帰国前に移民局へ行って申請を行う。

 ②帰国後、現在の許可証の失効後に日本で再取得する。

※日本では延長申請はできない。


基本的には①の「現地移民局で延長申請を行う」というのが最も簡単かつ確実な方法です。しかし、ここで問題がありました。

リスト音楽院の課程は6月をもって修了、つまり、僕はこの6月でリスト音楽院を卒業します。

すると現在の「リスト音楽院MA(修士課程)の学生」という身分証明ができなくなるわけです。滞在許可証の発行には滞在の目的を証明する必要(学生の場合は在学証明証か入学許可証。働いている方であれば雇用証明など。)が無くてはならないため、これでは延長申請ができません。


※ちなみに、もし学年間の延長申請であれば在学証明は出るの申請は可能です。が、帰国する前に新しいカードを受け取らなければ再入国ができないので余裕をもった更新手続きをする必要があります。



さて、それならば②、つまり「日本のハンガリー大使館での再取得申請」はどうかというと、可能ではある、という感じです。しかしここでも問題が。


・通常時でも、申請から発行まで3〜5週間ほどかかると言われている。

・コロナ対策で、帰国後は2週間自宅隔離orホテル隔離されなければならない。

・大使館側もこのような状況では5週間で発行できる保証がないらしい。


という三重苦。

日本滞在の予定は7/2〜9/5。そのうち最初の2週間は自宅待機なので、約6週間の猶予があります。しかし、(これは未確認ですが)現在の滞在許可証が失効してからの申請手続き、となれば8月に入ってから申請をし、発行までしてもらわなければなりません。もし発行が遅れればハンガリーへ戻ることができないので(シェンゲン・ビザについては後で記述)、安全策とはいえません。



他の選択肢

となると別の選択肢を考えることになります。


 ③失効後、シェンゲン・ビザでハンガリーに戻り、現地で再取得申請をする。


もし、日本に6ヶ月以上滞在してからハンガリーへ戻るのであれば、「過去180日間のうちの90日間はシェンゲン協定国に自由に滞在することができる」というシェンゲン協定により、③は大いにありです。

しかし、すでに留学中ですし、数えるまでも無く90/180日はシェンゲン圏内にいるので今回の場合は却下。


となると、どうするか・・・

さて、ここで隠していた情報があります。実は、MA(修士課程)卒業をしたあと、9月以降もリスト音楽院で学ぶために、別のコースを受験していました。そこで浮き上がってくる最後の選択肢が、


 ④受験期間を保証する証明をもらって入学までの短期延長をする。


結果的にこれが唯一の解となります。

おそらく学生のみに許される特権、というか特別措置でしょう。今年の受験は、本来学校で行われるところを、コロナの影響で変則的にオンライン審査となっていましたが、それでも証明証を学校から出してもらえました。これで「滞在理由」&「身分の保証」がクリアされました。


※僕はStipendium Hungaricumという奨学金の審査も同時に受けていたため受験から合否発表まで時間がかかりますが、自費留学の場合はすぐに結果がでて入学許可証がもらえるはずなので、それを持って①「現地での延長申請」をすることができます。



ということで、必要書類をまとめます。

一応これら全て揃っていれば問題ないとは思いますが、個人の状況によっては変わると思いますので、参考までにしてください。


必要書類

・Application Form(+Study permanent用のAppendix14。状況で変わります。)

・パスポート

・現在のreridence permit

・TAJ card(保険の証明書。期限は近くてもよい)

・税金番号の証明カード

・現在の奨学金の証明 (or 金銭的に問題ないことの証明)

・銀行の残高証明(英語orハンガリー語。現地のものを6か月出しました)

・パスポート用サイズの証明写真×1(Application Formに貼る)

・家の住居登記所

・Address Card(住所を登録する細長い紙っぺら)

・学校からの「受験しますよ」証明書

(・その前の年の学校での成績証明):別記


こんなところです。

ちなみに、パスポート、TAJカード、現reridence permit card、Address Card、税金番号の証明カードは原本必須です。移民局側でコピーを取ってくれて原本は返却されます。

※現在は移民局への書類提出は、『Enter Hungary』というwebサイトを通してできるようになりました。しかしEnter Hungaryで提出後、移民局へ行かれる際は念のため原本も持っていくようにしてください。


逆に、他の書類はそのまま提出されるので、必要であればコピー必須です。原本は自分で保管し、コピーを提出してください。


コピー忘れちゃったよ!という方も大丈夫。移民局にA4一枚20フォリントのコピー機があります。


また、写真ないよ!?という方も大丈夫。移民局に4枚1セットの証明写真機があり、1シート1500フォリントで使えます。(他の駅とかに設置されてるものよりは高い。)僕もここで撮影しました。あ、ちなみに現金のみ受付なので小銭とか用意していくことをお勧めします!


なお、今年からネットでの申請もできるようになって、EnterHungaryというサイトで登録をすれば良いというシステムもあるのですが、選択肢が多くて何言ってるのかよくわからないよって方はありとあらゆる書類を持って移民局にいってしまった方が早い気がします。

なお、移民局の予約はしなくても大丈夫。ただ、朝早く行かないと平気で2時間以上待つことになるので要注意。


と、申請はこんな感じです。

実は、一度移民局に行ったものの、書類足りないよ!!と言われて次の日再チャレンジをしたりしたんだけど、まぁいいでしょう!笑



※この3ヶ月間の申請では求められませんでしたが、後日もう1年の延長申請をした際には、前年度の成績証明書を出すように求められました。



無事帰国前に取得!

約2ヶ月後、移民局からメールが届き無事発行されたことを知りました。がその時は日本に帰ってしまっていて、また受け取るのに大丈夫なのかとかどうなのか、とか別の問題があったわけですが、、、、


結論、9月にハンガリーへ戻って、2週間隔離を終えて、今回延長した3ヶ月の滞在許可証、失効ギリギリで受け取ることができました。そして同じようなことをもう一度し、1年再延長をしてきたのでした。



まとめ

はい、めちゃくちゃ長くややこしい記事になってしまいましたが、多くの人が悩み苦しむこの滞在許可証の戦にこの帰還兵の経験が少しでも役立てば、と思います。笑


ということで、『滞在許可証を延長申請してみた』でした!

それではみなさん、sziasztok!!



P.S.移民局ではくまのぬいぐるみもしっかりマスクをしていました。

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梨本卓幹

1995年長野県千曲市生まれ。東京音楽大学付属高等学校ピアノ演奏家コース、東京藝術大学音楽学部ピアノ科を卒業。その後2020年ハンガリー国立リスト・フェレンツ音楽院にて修士号ディプロマを取得。ソロ以外にもピアノトリオ《Trio Roppi》や現代音楽ピアノデュオ《梨本宮里ピアノデュオ》、また即興演奏やライブエレクトロニクスを用いた新曲初演など、多岐にわたって活躍を見せる新進気鋭のピアニスト。