梨本、ブダペストでコンサートしてきたってよinフバイ音楽ホール
ってことで今回は4月末にハンガリーを訪れたメインの目的、コンサート出演について書き留めておこうと思います!(とかいいつつ、すでに6月末である。)
コンサートはサロンにて
さて。
コンサートといっても、1500人入るホールでやることもあれば、300人くらいのキャパのホールでやることもありますが、今回はいわゆる「サロン・コンサート」と呼ばれるお客さんに囲まれて演奏するスタイル。
こんな感じ!
ちなみに、このサロンコンサートのスタイルは、モーツァルトもショパンもやっていた、というかむしろ活動のメインだったのではないかと思いますが、とにかく歴史も深く、古くから親しまれているのです。
会場となったのは、ブダペストのブダ側、ドナウ川すぐ横にある「ホテル・ヴィクトリア(Hotel Victoria)」の中にある一室。
その名も『フバイ音楽ホール(Hubay Jenő Zeneterem)』
フバイ、というのはハンガリーのヴァイリニスト/作曲家。
王様や国家元首たちに呼ばれたり、ハンガリーで初の国際的な弦楽四重奏団Hubay-Popper Quartetとして活躍していたそうです。ホテルのHPに書かれた情報によると、性格的にもよく、インテリだったとか。そんなことで、友人関係が広かったらしいです。完璧じゃないか!
会場はリアル・アンティーク
「リアル・アンティーク」なんて言葉があるのか知りませんが、まぁ、なんせ大昔から維持されてきたホテルの一室です。至る所に時代の重みを感じるわけです。
例えば、ホテルの入り口を入ってすぐの階段。
暗かった&歩きながら撮ったせいで細部はブレまくってますが、それでも伝わるこの年月を経た木材の深い色味。こういう作り物ではないリアルな重み、というものは、テーマパークやVRじゃ感じられない部分ですよねぇ
他にも、コンサート会場となった広間の窓が全部違うお花のステンドグラス(いや、専門的な用語では違うのかもしれん。)になっていて、すごく綺麗でした。
コンサートは大盛況
と、いけない。会場内見しただけでコンサートについて全然触れてない笑
ひとまずプログラムはこんな感じ。
シューベルトの歌とクラリネットとピアノのトリオから始まり、シューマンの幻想小曲集、ブラームスのピアノソロ(118-2)、英語の歌詞のついた歌とクラリネットの曲、メンデルスゾーンのピアノ・クラリネット・バセットホルンのトリオ、徳山美奈子さんの「ムジカナラ」(ピアノソロ)、ジャンピエーリの「ヴェニスの謝肉祭」、そしてジブリの曲などなど。いろいろ詰め込まれた楽しいプログラムでした。
会場写真でも分かる通り、そこそこ椅子が並ぶ場所なんですが、椅子を追加するくらいたくさんの方が来てくださいました。留学中の日本人チームも来てくれたし、現地のハンガリー人マダムたちも来てくれたし、嬉しいです・・・!
プロとして初のブダペスト
実は、3年間の留学中は後半がコロナタイムだったこともあって、学校関係のものはいくつかあったけど、学外でのコンサートに出る機会というのが全くなかったんです。だから今回のコンサートは、イコール「初めてブダペストでプロとしてコンサートをした日」なのです。
嬉しかった・・・!!
スーパー共演者たち
コンサートはハンガリー人クラリネット奏者のジョルジ・シャラモンGyörgy Salamon氏が中心になってまとめてくれました。通称ジュリである彼は、長野や東京でも過去5回、一緒に演奏したことがあります。
ハンガリー国立管弦楽団(Magzar Nemzeti zenekar)のバスクラリネット奏者として活躍する彼には、そして彼の奥様にもハンガリー語特訓にも付き合ってもらっております笑
他にも共演者がいました。
ソプラノ歌手のフジタ・ユリア(Fujita Yuria)。彼女は日本とハンガリーのハーフで、「日本語を練習する機会はレアだから、日本語で会話してほしい」と言ってくれました。日本に興味を持ってもらえるって、日本人としてはすごく嬉しい。
シューベルトやイギリスの歌、さらには日本の歌も一緒に演奏しました!
そしてジュリと同じくクラリネット奏者でジュリの元教え子、カタリン・マーチャーシュ(Katarin Mátyás)。
彼は、終演後に知ったことなんだけど、同い年でした。
いや、だって、当日の本番直前のリハに初めましてだったんですよ。(なんなら当日まで誰が来るのかすら分かってなかった笑)
彼とはジャンピエーリの「ヴェニスの謝肉祭」という超絶技巧な1曲をクラリネットで演奏したんですが、そのリハ一回さらっと通してすぐ本番でした。けど、めっちゃかっこよかった!このヒヤヒヤ感、たまんねぇぜ()
・・・というかそれで言うなら・・・
ハプニング???
ハプニングというか、それで言うならですよ。
実はジュリとマーチャーシュと3人で演奏したメンデルスゾーンの一曲があるのですが、渡航前に聞いていた話では「第1番をやろう」ってことになってたんです。たぶん。
それが、ハンガリーについてから「第2番だよ?」ってことになって。
え!?楽譜ないけど!?曲も知らんし、練習場所も無いし、楽譜もそこから譜読みだし!?
そんでさっき書いた通りマーチャーシュの存在を当日まで知らなかったので、パートはピアノ・クラリネット・バセットホルンだけど、ジュリの他に誰が来るのか分からないし!?
さらにさらに、初合わせが本番直前な上に、結局時間内にリハ終わらず、もう言葉通りの「ぶっつけ本番」ってやつでした笑
いやぁ、このヒヤヒヤ感、たまんねぇぜ(2回目)
・・・でも演奏はめっちゃ上手くいったんだから、本番の集中力ってすごいね。
そんなわけで
なんか長くなってしまった!
けどそんなわけで、梨本のブダペストでのコンサートデビューはこんな感じでした!!
最後に会場の寄せ書き集?(違うね、なんていうんだこれ、芳名帳?)にメッセージ書いてきました!
それでは、今回はこれで!sziasztok!!!
Hotel Victoria
1011 Budapest, Bem rkp. 11.
Jenő Hubay Music Hall Budapest – Hotel Victoria Budapest ****