梨本卓幹の留学日記

ピアニスト梨本卓幹によるリアルタイム留学譚!

2020-10-31

ブダ城の地下に広がる迷宮《ラビリンス》

皆様はご存知だろうか・・・

ブダペストを見下ろすブダの王宮の地下には闇より暗く凪より静かな迷宮、Labyrinth-ラビリンス-が存在することを・・・

えー、というのはまぁ大袈裟ですが、ブダ城の地下に広がる巨大な迷宮、LABIRINTUSに行ってきました。というお話。

迷宮-LABIRINTUS

ブダ城といえば、もちろんかつての王宮ですが、その地下16mには、約1200mに渡って伸びる自然の迷路が存在しています。

現在はLABIRINTUS (ラビリンス)と名付けられ観光スポットの一つとなっていますが、戦時中は防空壕として、また別の時代には食料庫や隠れ家として使用されていた天然の地下洞窟です。

迷宮へと至る路

ブダ城の隣、マーチャーシュ教会のあたりの路地裏に、その入り口はあります。

このように可愛らしい路地裏の街並みに溶け込む案内板に促されて歩いてゆくと、

こんな入り口を見つけることができるでしょう。

住宅、というか、その辺の建物に溶けこんでいるのでぼーっとしていたら通り過ぎるかもしれません。笑

この入り口から急な階段を下って・・・

ゆくと薄暗く肌寒い地下空間に出まして、少し進むとチケットカウンター兼迷宮への入り口が現れます。

薄暗い中陰鬱そうな初老の男性が受付係をやっていたのは、雰囲気作りなのか、それともそんな空間にいるからなのか。ともかくその方にチケットを買いたいと話すと大人一人2500HUFで購入できます。

いざ迷宮探検!

えー、最初に白状します。

めっっっっっっっちゃ怖かった!!!!!

実を言うと、このラビリンスの存在はなんとなく知ってはいたんです、前から。でもどうせ地下空間の博物館とかそんな感じだろうと思っていたわけですが、いやぁ、お見それいたしました・・・・

迷宮内にはちょこちょここのように案内板(?)があるのですが、見ての通りもんのすごく広大な迷宮、もとい洞窟であることがわかります。

そして大問題なのが、ものすごく暗いことです。

洞窟のイメージとしては、鍾乳洞とか長野県松代の象山地下壕とか、まぁそういう感じなんですが、暗さの度合いがありえないほどに暗いです。闇です。

まぁ間違いなく日本ではいろんな条例やら何やらに引っかかるであろう暗さ。

ほんのり淡い案内灯があるにはあるんですが、その半分以上が壊れています笑

ということで暗すぎて(&怖すぎて)写真はほとんどありませんので悪しからず。

一応、順路というかそういうものは怪しげな矢印によって示されてはいますし、明るい場所もありますので、素直に明るいところを歩いてゆくことはできます。

でも迷宮ですよ!ラビリンスですよ!

中には分かれ道がいくつかあり、明るくない方へ行くとそこは闇より深き闇というような真っ暗空間。そちらに足を踏み入れると全く先が見えません。

勇気を振り絞ってiPhoneのライトを頼りに進んでいきましたが(文明の利器さまさま)、ぽちゃっ、ぽちゃっ、と低い天井から水が滴り落ちてきたり、深そうな井戸が現れたり、どこからともなくモンクたちの虚な歌声が聞こえてきたり・・・

暗いし、その名の如く迷宮なので、一度通ったのかどうなのか分からなくなることもしばしば。

石造やらなにやらという中の展示物もかな〜〜〜り雰囲気が出ていて、夏の肝試しやデートにはもってこいだなと思いました(笑顔)

いやぁでも、あれ霊感ある人ならなんか見えるでしょ・・・

この観光客の少ないご時世だからか、はたまた秋口という洞窟に潜るには寒い季節だからか、ほとんど他の探索者に出会うことはありませんでした。

洞窟内は静かなはずなのに、そんな出会った他の人と5mも離れればもう存在を感じられないという不気味さには、なかなか痺れました。

おすすめです!

予想以上の体験でした

そんな不気味なひと時を1時間ほどすごし、人間という生物は根本的に闇への恐怖心が刻まれているのだな、という知識を、空腹と引き換えに得たのでした。

ということで、近くのイタリアン、Jamie Oliver’s ITARIANというお店で美味いパスタをいただき、「美味しいと感じられるときが最も生きているよなぁ」と感慨にふけったのでした笑

はい、そんな感じで、ブダ王宮の地下に広がる迷宮、ラビリンスに行ってきましたよという記事でした!

皆様も是非!

それではSziasztok!!

聖イシュトヴァーン教会の近くの銅像。マスクをちゃんとしています。

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