梨本卓幹の留学日記

ピアニスト梨本卓幹によるリアルタイムハンガリー留学譚

2019-01-31

1ゼメスター修了!

Boldog új évet kívánok!

あけましておめでとうございます!(盛大な遅刻)

えぇ、気づいたら年越ししてました。

今年の年越しは、初実家外、初海外だったわけですが、両親がハンガリーを訪れてくれたおかげでぼっち年越しは回避しました。

ヨーロッパの年越しはどこでも激しいと聞いてはいましたが、ハンガリー凄まじかったです。

梨本familyはブダペストの英雄広場で年越しの瞬間を迎えたわけですが、こちらがその瞬間(開けた直後)

言わずもがな、花火が飛び交っています。みんな自主的にぶっ放していて、公式のこの字もありません笑

さてさて、1月はほとんど学校もなく(一応試験期間ではあるのだが、試験のある授業があんまりなかった)月末のピアノ実技試験に向けて練習を重ねる日々でした。

あ、でも音楽史の口頭試験というものがありまして、

「20分間でバッハの曲のアナリーゼを先生にプレゼンする」

という課題をこなしました。日本語だって長い休みなどで喋るという行為から遠ざかれば、少し怪しくなるというのに、英語なんかそりゃあ喋れなくなりますわ。。。という感じでしたが、どうにかこうにか伝えたいことを伝え、無事Excellentをいただきました。

しかし、バッハのスペシャリストの先生にバッハを解説するこの恐怖ですよ笑

他にも、Budakeszi(ブダケシ)という街の日本人学校の音楽会(?)へのゲスト出演なんかもしました。

転勤などで世界を飛び回る両親を持つ小中学生などが通うのが日本人学校ですが、先生方も日本人がたくさんいます。ブダペストでこんなに日本人がたくさんいるのを初めてみました笑

こどもたちに和太鼓や花笠踊、ソーラン節なんかをかっこよく魅せられて「こいつぁ負けてられんぞ!?」という意気込みの元演奏したのはこちら

・伊福部昭:ピアノ組曲 1.盆踊
・芳賀傑:Presto for piano

どちらも日本人作曲家によるものですが、1曲目はThe日本という感じの曲。2曲目はジャズを取り入れたスタイルのものです。

こちらに来てから、日本人作曲家の作品に取り組んでみたいという意欲がむくむくと来ています。またどこかで弾くかもしれません。

それから、学生証も届きました!
えっ、いまさら!?とお思いの方、全くそのとおりです。はい。
2018年9月入学。学生証を手に入れたのが2019年1月。
危うく学生証ないまま2ゼメに入るのではないかと半ば期待恐れていたのですが、なんとか間に合ったようです。これがHungarian Style。バンザイ。

そしてそして、本日、入学後初の試験でした。
会場は入試のときに弾いたSolti Hall。
入試のときは、弾きにくいなぁなんて思ったりしたものですが、半年この国で暮らして、いろんなものを見聞きして、何かしらの感覚が培われたのでしょう。めちゃくちゃ弾きやすさを感じました。

真面目な話、半年間でいろんなコンサートに行ったし、いろんな文化の違いに触れたし、何より音の響き方の違いを日々肌で感じ、またそれを考慮した弾き方も模索しています。その辺りは明らかに自分の中で大きく変わったと思っています。

それに加えて、これからの可能性というものも感じた試験でした。

さぁ。これからハンガリーはマイナス20℃の世界へと突き進んでいくらしいです。恐怖です。

眠っている長野県民の血を叩き起こして冬を乗り越えます。

次の更新をお楽しみに!(いつになることやら笑)

梨本卓幹

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梨本卓幹

1995年長野県千曲市生まれのピアニスト。東京藝術大学音楽学部、ハンガリー国立リスト音楽院修士課程、同音楽院ソリスト・ディプロマ・コース修了。ソロもアンサンブルも幅広くこなすピアニスト。オフィス・クルテ代表。
公式HP→ https://takumi-nashimoto.com